業務で設計書、仕様書、ソースプログラム等を作成した時に、作成者として署名をする事がある。大抵の場合には、業務資料にはテンプレートの段階で、作成者と承認者の署名をする欄が用意されており、ソースプログラムにはコメントに名前を残す。正直なところ、以前は署名して名前を残す事が、なんとなく嫌だった。しかし、ある記事を読んでそのネガティブな考え方が変わる事となった。それは明治時代のある新聞記者の事で、その記者が書いた記事には必ず署名をしていたそうだ。当時はあまり、記事に書いた本人の名前を残さない事が主流だったようだが、その記者が署名をするようになった理由。それは「記事の内容に責任を持つ為」との事であった。これにより、記事の信憑性が増し、発行部数を増やしていったそうだ。私の意見としては、発行部数が伸びたのは、記事の信憑性が認められたからという事よりも、記事に責任を持つという信念が購読者に伝わったからなのではないかと思う。この記事を読んでから、私も自分の成果物にポジティブな意思で堂々と署名をしようと思えるようになった。もちろん、その為には自分の名前を残して恥じぬような責任のある仕事をしていかなければならないのだ。