先日行われた日本一を決める全日本フットサル選手権での出来事だ。予選を勝ち抜いた後、3日間で準々決勝・準決勝・決勝の3試合を戦う非常にハードな大会である。しかし、準々決勝の勝利後、突如として体調を崩し、食事を摂ることができなくなった。翌日もほぼ何も食べられないまま試合に臨むことになり、決勝戦でも同様の状態が続いた。20年以上の競技人生において、何も食べずに試合に挑むのは初めての経験だった。それでも結果を残すことができたのは「今の自分に何ができるのか」を考え、それを実行したからだと考える。本来ならば、自分の持てる力を100%発揮するのが理想だ。しかし、現実には怪我やコンディション、メンタルの状態に左右され、常に最高のパフォーマンスを発揮できるわけではない。もちろん、万全の自分を求めることも重要だが、その日の状況に応じて「その時に出せる力の100%を尽くす」ことに意識を向けるべきだと改めて実感した。当時の私は、チームを引っ張り支える立場にあったが、体調を考慮した結果、その役割を果たすのは難しいと判断した。そこで、潔くチームメートに支えてもらうことを決めた。そう割り切ることで、自分のやるべきことが整理され、結果、食事を摂れていないことへのストレスも軽減され、メンタル面も安定した。また、エネルギー不足によるパワーの低下を考慮し、プレースタイルも調整した。結果的に自分だけの力ではないが、第2位という成績を収めることができた。このことから、その日の状況に適応し、自分のできることを整理し、その中で100%を出し切ることの大切さを実感した。しかし、フットサルでは環境に適応し、状況を判断して実行する力を発揮できる一方で、仕事においてはまだ十分に活かせていないと感じている。今の自分の目標は、仕事の場でも同じように適応力を発揮し、与えられた環境の中で最大限の力を発揮できるようになることである。