私が新卒で入社した会社では、社内に研修専門の部署があり、新入社員研修、リーダ研修、マネージャ研修など、さまざまな社内研修が用意されていた。それだけでなく、自衛隊研修などの外部研修も実施されていた。新入社員の皆が昨日受講した基本行動研修と同様のものを、私も入社2〜3年目の頃に、11日間の泊まり込みで受講した経験がある。研修では、早朝5時半から夜の9時半まで教官がストップウォッチで時間を管理し、すべての行動が厳密に制御されていた。食事や入浴も決められた時間内に行う必要があり、特に辛かったのは、食事中は私語厳禁であるにもかかわらず、笑顔を保たなければならなかったことである。新聞やテレビなどの情報に触れることができないため、曜日の感覚すら薄れていくような研修であった。また、同時期に受講した営業研修では、顧客に対するコンサルティングセールスの技法を学んだ。クロージングまでのプロセスを、さまざまな手法を用いて実践的に習得する内容であり、こちらも二泊三日で、夜遅くまでグループでの討論を繰り返す密度の濃い研修であった。このように多様な研修があるが、最も重要なのは、受講者本人が研修内容をどれだけ理解し、実践の中で身につけていくかである。新入社員の皆にも、会社が時間とコストをかけて実施している研修の意義をしっかりと認識し、真剣な姿勢で臨んでいただきたい。