現在、三男は大学の2部リーグでバスケットボールに取り組んでいる。部員数は40名に上り、1年生は12名。その中で彼は昨シーズン、15名のベンチメンバーに数試合ではあるが選出された。出身高校が全国大会常連校という選手もいる中での選出は、親の目から見ても意外だった。特に、試合での得点やアシスト数といった「スタッツ」が際立つわけではなかったためだ。しかし、バスケットボールは極論すれば「1人を残りの4人がフリーにするスポーツ」とも言われる。ボールマンをフリーにするためのスクリーンや、リバウンドを有利にするボックスアウトといった、スタッツには現れない泥臭いプレイが必要だ。彼はそれを徹底し、チームの勝利に貢献していたのではないかと考えている。仕事にも同じことが言える。1人の営業が案件を受注するためには、多くの社員の支えが必要だ。たとえ目に見える成果として残らなくても、腐ることなく業務に取り組み、泥臭い仕事を真剣にこなす社員の存在は欠かせない。そうした努力を見逃さず、感謝を伝え続けていきたいと改めて感じている。