標的型メール攻撃というのは、特定のターゲットに対し、悪意のある添付ファイルやURLを送り付け、個人情報等を盗み取るというサイバー攻撃の一つだ。あるお客様からこの標的型メール攻撃の模擬訓練を依頼され模擬訓練を行ったのだが、1回目のメール開封率は30%。2回目は更に巧妙に装って開封率を上げようとしたところ、逆に開封率が5%程度に留まってしまった。何故開封率が一気に下がってしまったのかをお客様に確認したところ、模擬訓練の当日に訓練を実施すると知らなかった社員の一人が、標的型メール攻撃について注意喚起したからであった。お客様は模擬訓練が失敗してしまったと気落ちしていたが、訓練は失敗ではない。1回目の模擬訓練の結果がちゃんと活かされ、常日頃から自分たちで注意喚起するようになった結果、開封率が5%に留まったのであり、逆に訓練は成功したと言えるのではないか。オリンピックが近づくと、標的型メール攻撃以外にもサイバー攻撃は更に巧妙さを増しながら増えてくる。私達も常日頃からサイバー攻撃の脅威を認識し、普段の日常でも気を緩めず気を付けていきたい。