私は釣りが趣味で、船に乗って東京湾に行くことがある。太刀魚という魚をご存じだろうか。1mほどの細長い魚で、釣り方に特徴がある。多くの魚では釣り方にだいたい決まったパターンがあるのだが、太刀魚はこのパターンが一貫していない。サバなどの切り身を針にかけるのだが、泳いでいるように動かしたり、静かに揺らしてみたりと、日によって様々なのだ。そうなると自分の知っているパターンだけでは釣れない時が出てくる。そんな時は釣れている人の釣り方を見て真似をするのが良い。よく釣れている人がいたら、自分の釣りを中断してでも見に行って釣り方を盗むのだ。太刀魚の釣り方に限らず料理人や職人の世界でも、技術は教わるよりも見て盗むものである。ところが、私たちのIT業界はその真逆ではないだろうか。技術がある人や生産性が高い人の隣でPC操作を見ていても、なかなか身につくものではない。そうなると、大事になるのは聞いて学ぶことである。バグが多いときはどうすれば良いか、テストの観点で不足がないかなど、IT業界では常にコミュニケーションを取り学んでいく姿勢が大切である。TWSでは人と人とのコミュニケーションを大事にしているが、私も普段から積極的にコミュニケーションを取り、個人のスキルだけでなく会社全体のスキルアップに繋げていきたい。