実は私は印鑑があまり好きではない。年度変わりとなり、業務だけでなくプライベートでも印鑑を押印する機会が多くなったが、上手く押せたと思っても斜めになっていたり文字が掠れてしまったり、それ以外にも印鑑を忘れてしまったが為に再度出直さないといけなかったりと、何かと不便なことが多いからだ。そんな印鑑だが、多くが丸い形をしているのには意味があるのを知っているだろうか。印鑑が丸いことで、押印前に上下左右を確認してから押す等で慎重になり、押印する前に一瞬の「間」が生まれる。ほんのわずかな時間ではあるが、この「間」に印鑑を押すことによって生じる責任や誠意を今一度考えるゆとりを持つようにという意味で、印鑑は丸い形になっているそうだ。また私のように押印が苦手な方は、書類と印鑑を逆さにすると上の印を確認しやすく曲がらなくなる。また押印した時に「の」の字を書くように力を込めると上手く均等に押印できるそうだ。どんな気持ちで押された印鑑であれ、押印するからには責任が伴う。印鑑の廃止も検討されている昨今ではあるが、印鑑を押す一瞬の間を忘れず、契約には真摯に向き合っていきたい。