「今、一番売れているビジネス書」というキャッチフレーズをご存じだろうか。これは業界のコメンテーターや評論家の書籍ではなく、ヤングジャンプで10年以上に渡り連載し合計3,600万部以上を発行している「キングダム」という漫画の宣伝広告だ。キングダムは春秋戦国時代の中国で、身分の低い少年が将軍へと昇進していく立身出世の物語であり、現代風に言えば平社員が課長や部長を経て役員や社長へと駆け上がっていく所謂シンデレラストーリーである。このキングダムの中で「戦術と戦略の違い」を説くシーンがある。戦略とは敵を最終的に倒すまでの中長期的な計画であり、実際に倒すために起こす行動が戦術だそうだ。現代社会に置き換えれば、会社を大きくする為の事業計画が戦略であり、その為にすべきプロジェクトの発起や新商品の戦略などが戦術となる。どちらかが欠けてしまうと目的は達成できない。戦術と戦略をきちんと全社員に理解させる為にはリーダの資質も大事だ。私は今年度、SDSGs推進グループのマネージャとして活動していたが、この活動が「TWSにSDGsの理念を浸透させ、より良い世界を作る為」ではなく「最優秀G賞を獲り、賞金を貰う為」であったらどうだろうか。自分の利益や目先のことしか考えられない者に人はついていかない。人の気持ちを動かす熱い志しを持つ者がリーダとしての資質に相応しいと言えるだろう。