本日は共和国宣言記念日である。この日はトルコ共和国の樹立を記念するものであり、そこで日本とトルコの関係について考えた。19世紀後半、当時オスマン帝国と呼ばれていたトルコは、欧米列強による不平等条約や領土的圧力に苦しんでいた。同様に、日本も不平等条約に悩まされ、独立を守るために努力を重ねていた。そのような状況の中で、1890年にトルコから日本へ使節団が派遣され、両国は互いに連携を図ろうとした。しかし、トルコ使節団が帰路の航海中に和歌山県近海で台風に遭遇し、遭難してしまった。多くの使節団員が犠牲となったが、その際、近隣に住んでいた日本人が不眠不休で救助活動を行った結果、69名が命を取り留め、無事に祖国へ戻ることができた。この出来事を通じて、トルコの人々は日本への感謝の念を深めることとなり、1985年イラン・イラク戦争中に当時のフセイン大統領がイラン上空の飛行機を無差別に攻撃する声明を出した際、トルコは日本人を救出するために旅客機を2台提供し、多くの日本人を救助してくれた。トルコは、これは1890年の救助に対する恩返しにすぎないと述べたという。遠く離れた国同士の絆と、時を超えた恩返しの美しい物語に深い感動を覚える。