毎年、初詣では同じ神社でおみくじを引いている。去年のおみくじは「凶」だったが、今年もまた「凶」。さらに夏過ぎに引いたおみくじ、これも「凶」だった。これにはさすがに笑い話にし「逆に最強なのでは」と冗談を言い合ったほどだ。私はおみくじの結果にあまり左右されない性格で、特に気にしていなかった。しかし、今年を振り返ってみると「そういえばおみくじが凶だったから、あんなことが起きたのかもしれない」と思える出来事があった。私は人との出会いが多い中で、これまで誰かを嫌いになることはほとんどなかった。それというのも、嫌いだと感じた瞬間に自然と興味を失い、その人が“見えなくなる”という特技を持っているからだ。しかし今年、初めて2人と自ら絶縁した。見えなくなったのではなく、自分の意思で縁を切ったのだ。これは私にとって人生の中でも大きな出来事であり、まさに「最凶」だったと言える。ただ、それ以外は、今年は良いことばかりだった。もし私が年始早々「凶だから今年は何も叶わない年だ」と信じ込み、諦めてスタートしていたら、こんな素敵な1年にはならなかっただろう。たかがおみくじ、されどおみくじ。しかし「病は気から」という言葉の通り、良いことは信じ、悪いことは気にしないという前向きなマインドの重要性を改めて実感した1年だった。