報告、連絡、相談をするという意味の「ホウレンソウ」の必要性はいつの時代も耳にタコができるほど聞くだろう。かく言う私もそれを実感する場面にたくさん遭遇した。20年ほど前ではあるが、コンピューターウイルスが世界的な問題となっていた事があった。あろうことか私のプロジェクトでもウイルス感染が発覚し、すぐに業者を呼び、調査が始まった。結果として、本番環境には問題ないとのことから、特に報告書の作成やその後の具体的な対策が取られることなく風化してしまった。その秋に作成された議事録を確認すると、そこには覚えのない事柄が記載されていた。作成者に話を聞いたところ「自分の進捗に問題があったが怖くて発言できなかったので、勝手に記載した。」と、あまりにも私的な改ざんが発覚したのだ。誰もその間違いに気付くことなく残ってしまっていたが、会議中、たとえ自分が議事録担当でなくてもメモを取ることで添削できるのは勿論、相手の話をよく聞こうと意識が働き、理解を深めることが出来る為、是非皆にも実施してほしい。更に年明けの本番稼働後、全国複数の拠点でプログラムの適用作業を行い稼働状況の報告をした。すると自分の拠点にだけバツが付けられたのだ。特にエラーはなかったが終了時間が遅かったと報告したことが原因だった。報告も相手の立場や考え方を考慮して報告しないとあらぬ結果を招くことになることを念頭に入れておいて欲しい。