「内容なき思想は空虚であり、概念なき直観は盲目である。」これはドイツのカントという哲学者の言葉である。解釈は様々あると思うが、簡単に言うと全体像が分からないのであれば意味がなく、意味が分からないまま動いても無駄だ、と私なりに解釈している。これはシステムにしても仕事にしても言えることであろう。目の前のことばかりにとらわれず、全体の中で今自分が置かれている状況がどうか、与えられた指示がどの位置にあるのか考えると良い。全体像をとらえてから作業に取り掛かることでミスの防止、バグやトラブルを未然に防ぐことに繋がるのはもちろんのこと、日々の日常業務の改善も見えてくるのではないだろうか。余談にはなるが、私は過去に思いつきでいくつか特許を取得したことがある。それはいわゆる莫大なお金や労力をかけた実験や開発に基づくものではなく、その当時、こうだったら助かるという観点で考えたことであり、誰でも思いつくようなものであった。しかし、それが採用され、会社からはお祝い金をもらい、仲間と食事をしたと記憶している。単に特許と言っても難しく考えるのではなく、日々の改善や要望を形にすることが特許に繋がることもある。今の現状に満足するのではなく、日々進化していくという観点で物事を見ていってほしい。